世界中でおさまる兆しが見えない新型コロナウイルス感染症「COVID-19」。
治療薬の有力候補としてレムデシビル(アメリカ)、ロピナビル(アメリカ)、オルベスコ(日本)、プラニケル(フランス)、フサン(日本)などがあがっている中でここに来て注目されてきたアビガン(日本)。
新型コロナの感染を予防するワクチンの開発に1年はかかると言われる中で、コロナ危機解消には間に合わないとの専門家達の考えから、代用できる既存薬剤を探しいる最中ですが、安倍晋三首相が「正式承認に向け治験プロセスを開始する」と発表してしまいましたね。
安易な考えに、承認はまだ少し早いのではないかと思いますが、今回は新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の救世主になりそうな注目の薬、アビガンについて調べてみました。
アビガンは日本の開発薬!期待される効果は?
アビガンことファビピラビルは 2014年に日本で承認された抗インフルエンザウイルス薬、日本では新型インフルエンザ治療薬としてしか流通してない内服薬。
ウイルスの増殖を防ぐ特徴が、 新型コロナウイルスにも有効でないかと期待され、実際に患者本人の同意の上ですが、世界中で既に120もの改善した症例があるそうです。
政府は緊急対策として200万人分を備蓄していますが、これはあくまでもインフルエンザの治療薬として・・・
新型コロナウイルスの治療薬として使うには、70万人分しかないと言われています。
そんな事もあり国内でアビガンの原料であるマロン酸ジメチルを生産しているデンカは、日本政府からの要請を受けて5月から増産するみたいです。
富士フイルム富山化学が国内と米国で臨床試験を行う予定になっているようで、いい結果が出ると50カ国への無料提供を予定しているので成功する事をを期待したいですね。
アビガンの特徴は? 副作用が強い故に使用に慎重な理由
新型コロナウィルスが改善した症例があるとは言え内服薬のアビガンは劇薬、インフルエンザ薬はタミフルが有名でアビガンと効用は少し違います。
共に内服薬ですがタミフルが細胞内で増殖したウイルスを外へ 出さない作用があるのに対し、アビガンは「RNAポリメラーゼ」という酵素を阻害することでウイルスの増殖事態を防ぐ作用があるそうです。
今回の新型コロナウィルスで投与した結果「軽・中症者に対して2週間で9割が改善した」と言われています。
アビガンは2013年にアフリカで流行したエボラ出血熱でも使われ拡大を抑え「 RNA ウィルス」を抑えるのに一定の効果が見られましたが、使用に二の足を踏む理由が副作用にあります。
その為、日本では通常の季節性インフルエンザにはタミフルを使い、アビガンはパンでミックの可能性がある新型インフルエンザ用の薬として備蓄されてきました。
アビガンの副作用は動物実験段階でですが催奇形性のリスクが見られたことです。
妊娠中の方やこれから妊娠を予定されている方がアビガン使うと産まれてくる子供に影響がでると言う事ですがこれは動物実験の段階、実際に人間に使えばどんな副作用が出てくるのかが明らかになっていなかったのですが今回の使用で新たな副作用がわかりました。
それは、3つです。
- 尿酸値の上昇
- 肝機能障害
- 催奇形性
アメリカのレムデシビルとは!アビガンとの違い特徴や副作用は?
レムデシビルは エボラ出血熱の治療を目的にアメリカが開発中の薬で内服薬のアビガンと違いレムデシビルは点滴になります。
今回の新型コロナウィルスで投与した結果「重症者に対して6割の方に有効性がみられた」と言われています。
アメリカでは新型コロナウイルスの重症者に対しての使用が認められましたが、 一方で大きく3つの副作用があります。
- 便秘
- 吐き気
- 肝障害
まとめ
新型コロナウィルスは日本でも首都東京中心に益々増殖中でこのまま放置すればイタリアやアメリカの様に悲惨な状況になりかねません。
先日もテレビ朝日を代表する有名アナウンサーが感染し、 番組自体が継続の危機に陥ってしまいました。
普通に生活していても、何処でウィルスに接触するかわからない状況になっていますので不要不急の外出は控え外に出る時はマスクの着用と手洗いを徹底しましょう!
ここに来てアビガンとレムデシビル が新型コロナウィルスの治療薬として5月中に薬事承認される雲行きになって来ました。
レムデシビルは米食品医薬品局も 5月1日に緊急使用を許可、 4日には米製薬会社ギリアド・サイエンシズが 厚生労働省に承認申請し特例承認の対象になるかと思われます。
アビガンも臨床試験が3000例を超えたと言われているので、同時承認の可能性も出てきましたね。
アビガンとレムデシビルが早く承認されて増産体制に入り、1日も早く新型コロナウイルスの終息を願います。
追伸
アビガンを投与して熱が下がって一命をとりとめた芸能人は俳優の石田純一さんと野球解説者の片岡篤史さん、いずれも陽性が確認されてから早めに服用しています。
一方で亡くなられた女優の岡江久美子さんは発熱後も4~5日間自宅待機させられていました。
アビガンは臨床試験はしてないとは言え発熱後早い段階での投与は効果がありそうです。
ただ、まだ試験的で本人の同意の下でしか処方されないしインフルエンザの時より多く服用しなければならないので、副作用もはっきりわからない状態だそうです。
新型コロナウイルスの新薬の開発にはまだまだ時間が掛かりそうですね。