いよいよ新型コロナウイルスのワクチンが完成しそうな感じ。
と言うのも、政府が英製薬大手アストラゼネカが開発中の新型コロナウイルスワクチン供給で協議を始めるみたいだからです。
順調に行くと予防ワクチン接種開始が来春とのことですが、感染症が流行る冬に間に合わないのでちょっと遅いですよね。
今回は新型コロナウイルスのワクチンの開発動向について調べてみました。
新型コロナワクチンの世界各国での開発動向は?
新型コロナ( COVID-19 )ワクチンはアメリカ、中国、フランス、ドイツなどの大手製薬企業でも開発中で、 ワクチン候補は100を超えるそうです。
国内でもアンジェス、塩野義、第一三共でも 政府の支援の元で開発していますが、まだまだ時間が掛かるのが実情。
そんなこともあり、最も開発が進んでいるアストラゼネカの新型コロナワクチン( ウイルスベクターワクチン「ChAdOx1-S/AZD1222」 )をワクチンの確保を優先して先に海外から調達する事を決めました。
今後の流れでは アストラゼネカがワクチンの原液を日本に送り、第一三共バイオテック、KMバイオロジクスとMeiji Seikaファルマが供給して行く予定になっています。
ワクチンって何?新型コロナに使えるのは
ワクチンは一般に感染症予防に使われ、予防接種することで体内に抗体ができウイルスに対する免疫を作るもの。
ワクチンは大きく3つに分けられます。
ウイルスや細菌が持っている病原性を弱めたものが生ワクチン、 インフルエンザなどに代表される病原性を無くした細菌やウイルスの一部を使うものを不活化ワクチンと 遺伝子組み換えワクチンと言われています。
コロナに使えるのは遺伝子組み換えワクチンが有力ですがコロナウイルスは突然変異が生じやすいので何が正解か試行錯誤しているみたい 。
新型コロナワクチンの国内初治験は?実用化はいつから
大阪大発のバイオ企業「アンジェス」が、新型コロナワクチンの国内初の治験を大阪市立大病院で始めると発表しました。
動物実験が終わり、人体を使った治験( 臨床試験 )は最終段階ですが、ワクチンが承認され実用化されるのは来年春から秋になるそうです。
開発中のワクチンはDNAワクチンと呼ばれるタイプ。
新型コロナウイルス表面を覆っているスパイクタンパク質 (spike protein)を作るDNA(遺伝子)を投与すると、体内でスパイクタンパク質が作られ抗体ができ、ウイルスが侵入した際にウイルスに結合し感染や重症化を防ぐ仕組みです。
治験とは?基本的な流れについて調べてみたらワクチンは・・・
治験は病気の治療のために新薬が作られる過程での厚生労働省に医薬品としての承認をとるため人を使って治験薬を使った臨床試験。
始めに動物を使って薬が有効かどうかの動物実験(非臨床実験)をして、人に使っても有効かどうかを調べてから治験に入るんだって。
治験には第1相試験、 第2相試験 、 第3相試験の3段階あって健康な人から少数の患者、多くの患者の流れで薬の有効性と副作用(安全性)を臨床試験して行くので凄く時間が掛かる上に第3相試験が超難関。
第3相試験はダブルブラインドと言われ被験者を2グループに分け1つのグループには試験薬、もう一つのグループには偽薬を使って行われどちらのグループにもどの薬を投与したかは知らされないやり方で行われます。
多くのワクチンが第3相試験で失敗しているので、 突然変異が生じやすい新型コロナウイルスのワクチンは本当にできるのでしょうか?
スパイクタンパク質の開発に成功!食べて接種可能なワクチンは?
福岡でも九州大と九州大発のベンチャー企業「KAICO」が 近々ワクチンの開発し治験に臨みそう。
こちらの企業も新型コロナウイルスの表面を覆うスパイクタンパク質に早くから着目し、 カイコ中にスパイクタンパク質を大量に作れる種があることを発見しました。
ワクチンができればカイコのサナギを食べることで腸から吸収されることも期待できるそうですが、ちょっとグロテスク・・・
動物実験を経て3段階の治験で承認されるとカイコのまま食べるワクチンが実用化されるかもしれませんね。
まとめ
新型コロナウイルスのワクチンの開発は順調に進んでいますが時間はまだまだ掛かりそうなのが現実です。
ワクチンというものは元々は健康な人に使うもので、接種後に感染症を引き起こせば大問題に・・・
そんな事もあり、確実な効果と安全性がないと世に出す事はできないんです。
恐らく第2波が来る冬に間に合わないので何とか早めて欲しいですよね。
最後まで読んでくださりありがとうございました。